近年各地で大きな地震が発生していますが、地震はいつどこで起こるかわからない自然災害です
地震の前にすることはTVやラジオ等で発信されていますが、地震発生後のマニュアルについての情報はあまりありません
地震発生時には各自治体が動き出しますが、3日間は現状の確認が主となり、4日目から物資等の発注が行われます これらの物資が各避難所に届けられるのは発生後5日~7日後になると思われます
水道水の給水が停止し、トイレの流し水や風呂水、洗濯水として使用する水はほとんど手に入りません
一人あたり 1日230リットルもの水道水が消費されています
4人家族であれば 1日1000リットル(重量にして1トンになります)も消費します
運ぶのは大変だと思います これだけの水道水を誰が運ぶのでしょうか
また、下水道管が破損すると2~3日で下水道管が満水となり道路に汚水が溢れてきます
悪臭や病原菌の拡散によって不衛生な環境となることが予想されます
その中で飲料水の確保は何よりも重要だと考えられます。汚れた水は加熱によってほとんどの菌が死滅しますが、加熱のためのガス・電気供給が停止しています
加熱する行為は火災の発生原因にもなりますので加熱消毒をする場合は注意を払ってください
神戸の震災の教訓を生かして下さい
災害が発生してからの一週間は、生き埋めとなった人々の救出する時間(発生から3日間)でもあります
災害発生時のマニュアルを各自で作成し、その内容を理解する必要があります
年齢を問わず理解できるものが良いのではないでしょうか
防災訓練は大人だけが行うのではなく小学生、中学生、高校生、大学生も含めた防災訓練が必要と思われます
地震災害時はその場にいる人の中から担当者を決め、迅速な活動ができるよう努めましょう
そのためには必要最小限のルールを決めておく必要があります
緊急連絡用書類の準備
地震災害時に怪我や病気になった時のために家族全員の緊急連絡用書類を準備してますか
一人暮らし 高齢者だけの住宅はありませんか?多くの自治会は会員の高齢化に直面しています
準備する書類
1.氏名 生年月日と血液型
2.健康保険書のコピー
3.掛かりつけの病院名(専門医師名)
4.持病名
5.処方箋で頂くクスリのリストやお薬手帳
6.透析患者の有無(透析できる病院を決める)
7.糖尿病患者の有無
8.アレルギー食品名(避難所の食事に注意するため)
9.親戚の連絡先(家族全員が入院したときの連絡先)
10.その他
緊急連絡用書類は地震の時にも壊れにくい冷蔵庫の中などに保管し、地震災害時にはこれを救急隊に渡してください 正し情報が早く確実に伝えられます
個人情報のため自治会に保管の依頼をすることができないので会員同志で保管場所を伝えあえるといいですね
1.緊急連絡用書類入れです 書類の入る密閉できる空き容器なら大丈夫です 空き瓶でもいいですよ
2.冷蔵庫 地震の時でも冷蔵庫は頑丈で壊れません
3.野菜室に緊急連絡用書類入れ
救急隊員に冷蔵庫内に緊急連絡用書類があることを伝える手段(玄関の内側に張り紙をするなど)を見つけられるといいですね
近年温暖化の影響で日本近海の海水温が高くなり、台風の大型化が問題視されています。
地震以外に、風水害にも注意しましょう。
自主防災マニュアル
地震発生時
まず身の安全を図る(慌てて火を消そうとして火傷をする事例が多い)火傷の程度により病院で手当はしてもらえない可能性があります 特に熱湯や加熱した油には注意しましょう あわてないことです
揺れがおさまってから火を消す ガスの元栓を閉める・電気のメインブレーカーを落とす
火が出ていたら初期消火。消火器は忘れずに準備すること
安全確認 家族、隣近所(向こう三軒両隣)の安全確認(慌てて外へ飛び出さない)をする
倒壊家屋の確認 誰の家か?生き埋め者はいないか?火は出ていないか?
近年は表札がないため倒壊した家屋の確認には時間がかかります
倒壊家屋が多い場合は、サイレントタイムを設け生き埋め者がいないか調べること
サイレントタイムとは
緊急車両やヘリコプターの音及び倒壊家屋の救出活動を一時中断して静かな時間帯を作り、生き埋め者の声を聞き取り発見を容易にする方法
災害直後は気絶している可能性があるため、救出作業1時間に対して10分程のサイレントタイムを設けると良い
生き埋めとなった人々の救出する時間は発生から3日間しかありません
自治会対策本部を設置
1.各自治会で対策本部を設置する
2.火災予防のため風上よりガスの元栓を閉めるとともに電気のブレーカーを落とす
3.倒壊家屋の生き埋め者の救出作業を実施する
(倒壊した建物からのアスベストを吸引しないためにも防塵マスクを付ける)
4.窃盗防止のため、町内への部外者立ち入り禁止に努める
5.被害報告内容を控える。住所・氏名等わからない場合は近くの電柱番号をメモする
電柱番号は事前に町内ごとに調べて記録してください
電柱番号とは
電柱には管理番号が必ず書いてあります
避難所への避難
危険な場合は、小学校や中学校へ避難する(移動中は落下物に注意する)
近所同士声を掛け、助け合いながら避難する
近くで火災が発生している状況では避難所が風下にある場合は一旦中止する
必要に応じて避難場所を変更する
倒壊した建物の建材や洋瓦の中には補強材としてアスベストが使用されていることがあります
風下には行かないように、倒壊した建物からのアスベストを吸引しないためにも防塵マスクを付けること
子供たちが中皮腫にならないためにも30年後の未来を守りましょう
地震による倒壊以外にも解体工事があります
通学路で解体工事があれば子供たちが近づくことの無いように注意してください
登下校の時間帯は工事を中止するように依頼する
PCBを含む変圧器が近くにある場合は液漏れがないか注意して下さい PCBの保管状況も確認すること
過去の地震災害後には一部のPCBが不明になっています
ゴミとして出されることが多いようです
日頃から市の冊子などを利用しながら、避難用具を揃えるなどして、一人ひとりが防災に対する危機意識を持つようにしましょう
災害の発生した時間帯によってかなり状況も変化しますが、自治会の皆さんで協力しながら安全に避難できることを心から望みます
< 豪雨災害後のボランティア活動報告 >
河川氾濫による床上浸水した家屋の清掃作業について
一般のボランティアが 4名
団体のボランティアが 6名
合計10名
家屋の清掃状態の確認
1、床下の土砂の除去がまだ半分残っていた
2、駐車場には砂利が敷き詰めてあり、土砂が石の隙間に入り込んでいる
3、ブロック塀に土砂の汚れが付いている
4、床下の消毒作業が終わっていない
タイムスケジュールの作成
優先順位を付けて作業手順を決める
上記の1から4までの作業を10名で行うために役割を分担した
本日の作業目標は家屋内を綺麗いな状態にして消毒を行うこと
屋外は家の周囲2メートル以内を綺麗にして消石灰や薬液にて消毒をする
必要があれば家の周囲2メートル以上(土砂があるため)は消石灰を散布して消毒する
1名が 高圧洗浄機を使いブロック塀の汚れを落とすこと(午前)
消石灰を散布して床下の消毒後に散布器による床材(木材)の薬液消毒(午後)
5名が 床下の土砂の除去作業(午前)
駐車場内の土砂の除去作業(午後)
4名が 駐車場内の土砂の除去作業(午前・午後)
作業時間は午前9時から午後3時までの6時間(昼食時間や休憩時間も含む)
本日の作業目標は無事達成しました
今回思ったことはタイムスケジュールを組むリーダーがいなかったことです
作業前に家主からどこを掃除したらいいですかと尋ねたら、駐車場内の土砂の清掃をお願いしますとのこと
それでは屋内の土砂の清掃及び消毒は終りましたかの問いに、まだ終わっていないとのこと
作業の優先順位が間違っていることに気が付きました
最終目標は安心して暮らせる家(ウイルスや雑菌がいない家)なのに何故駐車場の清掃が第一なのか
ボランティアを屋内の衛生管理に向けることは家主ではなく知識のある第3者が判断した方がいいと思いました
実際に災害ボランティアセンターでは地図をもらうだけで作業内容は現地で確認してくださいとのこと
現地確認とは家主に聞いてくださいということか
一般の人(家主)がタイムスケジュールを組むことは無理だと思います
もう少し配慮が必要です
受付で資格の有無を聞かれたので、とりあえず公衆衛生上及び環境衛生上の資格を列記しました
タイムスケジュールを作ることができる資格を保有していることを伝えたつもりでしたが
結局、無視しされました
今回は、一般のボランティアとして参加しました
実際現地に行って見るとリーダーがいなかったので代わりにタイムスケジュールを作りました
タイムスケジュールを作らなければ床下の消毒は数日後になっていました
家主の要望通りでは10名のボランティア全員が駐車場の土砂の清掃で1日が終わっていました