ステンレス水槽

ステンレス製受水槽の特徴

 長所 

1.耐久性→錆びないため30年以上使用している施設もある
 近年のステンレスは錆び難いため耐久性は特に問題はない
 耐用年数は特にない
2.塗装→塗装は必要なし
3.清掃→水槽内部・外部はいつまでも綺麗で清掃しやすい
4.外圧→水槽内部に補強の骨組みがあり組み立て後にクレーンで持ち上げることができる
 大型の受水槽は現地で溶接できるようにしてある
5.容量→工場でパーツを組み立てて現場で接合溶接するため容量の上限は特にない
 小さい物では1m3の受水槽もある<BR>

 短所 

1.錆 →現地で溶接した部分やボールタップの接合部の錆がある
2.漏水→極めてまれに溶接部分に小さな腐食穴ができ漏水するが修理はしやすい
3.価格→価格はFRP製受水槽より少々高い
 参考金額(工事費や給水配管設備は別)1m3あたり25~35万円位
 例 100m3の受水槽で2500~3500万円
 受水槽の料金は各地方によって異なりますので一度業者に見積もりを請求してください
 工事内容は統一した上で いくつもの業者で見積もりをとるといいでしょう
4.運搬→工場組み立て式または工場でパーツを組み立てて現場で接合溶接するため運搬が容易ではない
 ただし、一般的な20m3ぐらいの受水槽ならば組み立てたままトレーラーで陸送できます
 マンションのような一般的な受水槽の大きさであれば特に問題はありません

 点検管理 

ステンレス製受水槽は点検管理で注意することが少ない
また、水槽内部の清掃の他に錆止め作業には管理費用が必要になる
ここで知っておくべきことは、錆の原因はステンレスと鉄との電位差によるものである
したがって、設置工事の時に現地で使用する溶接棒の材質をステンレス製受水槽と同じにすること
ボールタップの接合部は同レベルのステンレス管を使用することである
工事前に材質確認をすると良い
漏水する可能性もFRP製受水槽と比較すると低い
30年間使用することを考えると管理費用が安い

< 鋼板製一体型ライニングタンクの全景 >
ステンレス製タンク以外に鋼板製一体型ライニングタンクに興味がある方は『Q&A 鋼板製タンク』を参照してください
積雪時や地震にも強い受水槽です
ステンレス製受水槽

 ステンレス製受水槽 

1-1 ステンレス製受水槽 災害用給水栓設置済み 寒冷地仕様です
ステンレス製受水槽

1-2 ステンレス製受水槽 災害用給水栓設置済み
 3槽に分かれている 奥が受水槽 中央にポンプ室 手前が消火水槽
ステンレス製受水槽

1-3 積雪時の受水槽周囲
ステンレス製受水槽

オーバーフロー管と水抜き管

ステンレス製受水槽

2-1 ステンレス製受水槽の上部
ステンレス製受水槽

2-2 積雪時の受水槽上部 積雪時の受水槽上部は大変滑りやすいです

通気管のみが雪の中でも確認できます
点検用のマンホールは雪の下です

ステンレス製受水槽

上部の雪を除雪してみました

ステンレス製受水槽

ステンレス製受水槽

2-3 積雪時の受水槽マンホール
ステンレス製受水槽

ステンレス製受水槽

2-4 断熱材が入った二重構造の受水槽マンホール(重いので注意してください)
ステンレス製受水槽

ステンレス製受水槽

3 ステンレス製受水槽の内部
ステンレス製受水槽の内部

ステンレス製受水槽の内部

ステンレス製受水槽の内部

ステンレス製受水槽の内部

4 ボールタップ接合部の錆
ステンレス製受水槽の内部

5 点検用マンホールの取り付け部分の錆 必ず錆止めのペンキを塗ってください
ステンレス製受水槽の内部

6 ステンレス製受水槽と通気管の接合部の錆 必ず錆止めのペンキを塗ってください
ステンレス製受水槽 通気管

7 大型のステンレス製受水槽 2m3の給水車の約40台分
1人1日3Lとして約4000人に7日間給水可能 災害用給水栓設置済み
ステンレス製受水槽

8 山間部にある学校のステンレス製受水槽 清掃環境良好 災害用給水栓設置済み
ステンレス製受水槽

9 揚水ポンプ室は整理整頓してある 配電盤には操作マニュアルが貼ってある
揚水ポンプ室

10 通気管は防虫網を鳥に破られないための野鳥防止板付きを使用している
通気管

10-1 通気管の防虫網を鳥に破られないための野鳥防止板
通気管

11 通気管の防虫網を鳥に破られないための野鳥防止板
通気管

12 通気管にマンホール蓋が当たっている 破損の恐れあり
通気管

13 通気管の固定ネジがゆるんでいる 貯水槽の清掃時に水槽内部のネジを閉めてください
 それまでの応急処置には、ビニールテープで防水密閉すること
 清掃前には必ずゆるみがないかチェックしてください
通気管

14 マンホール蓋の密閉度を高めるためにゴムパッキンを挟み込む 補修が簡単 虫等の進入を防げる
マンホール蓋

15 オーバーフロー管と水抜き管の管端部は別々にすること
 防虫網の内部に長年の清掃ゴミやオーバーフロー管のサビが堆積している場合が多い
 そのため清掃時に防虫網がドライバーで穴をあけられている
 水抜きが完了するまで内部の清掃ができないためである
 断水時間を短くするための処置と思われるが清掃時はできれば防虫網を外して頂きたいです
 ただし、ネジが錆びて後日外れている場合があります
 実際に外れた防虫網も検査時に発見しました
 防虫網はオーバーフロー管には必要ですが、水抜き管には防虫網は必要ありません
虫が侵入しますので清掃後は2mmメッシュの防虫網で補修してください
オーバーフロー管

16 通気管の防虫網 スリット式の網のため虫が入ります 要補修
通気管の防虫網

17 通気管の防虫網 2mmメッシュ式の網のため虫が入らない
通気管の防虫網

18 通気管の防虫網 2mmメッシュの防虫網を通気管全体にかぶせている
   簡単に補修ができ虫が水槽内に入らない 二重にかぶせている
通気管の防虫網

19 ステンレス製通気管
ステンレス製通気管

カラスがくちばしで この防虫網を破っていました


ステンレス製通気管